兵庫県西宮市の歯医者、西宮北口なかつじ矯正・小児歯科院長の中逵敬太です。
当院では西宮市・西宮北口エリアを中心に、お子さまの虫歯予防や小児歯科、小児矯正、成長発育を大切にした診療を行っています。
このブログでは、お子さまのお口の健康や歯並びについて、保護者の皆さまに分かりやすくお伝えしていきます。
【当院で治療した小児矯正の新しい症例紹介をホームページに掲載しました】

こちらの患者様は実は、8歳まで指しゃぶり(指吸い)をやめることができなかった患者様です。
指しゃぶりの影響で、「上顎は狭窄歯列(横幅の成長が弱く歯が生えるスペースがない)」、前歯が噛んでいない「開咬」の状態になっています。
この状態では前歯で食べ物が噛み切れないので、硬いお肉などはおそらく食べることができませんよね。。。
赤ちゃんの頃はかわいかった指しゃぶり、そのまま放置すると将来の歯並びに大きく影響してくるかもしれません。
今回は良くご質問をいただく、指しゃぶりについて、いつまで様子を見ていいのか、歯並びへの影響や、年齢別の対応など詳しく解説していきます。
【「指しゃぶりがなかなかやめられません」という相談が多い】
小さなお子さまをお持ちの保護者の方から、
「もう3歳なのに指しゃぶりをしています」
「寝る時になると、どうしても指を吸ってしまいます」
「何度注意してもやめてくれません」
「指しゃぶりで歯並びが悪くならないか心配です」
といったご相談をいただくことがあります。
指しゃぶりをしている姿を見ると、「早くやめさせないと」と心配になるかもしれません。
しかし、乳幼児期の指しゃぶり自体は珍しいものではありません。赤ちゃんにとって指を吸うことは自然な行動の一つで、眠る時や不安な時などに気持ちを落ち着かせる役割を持っていることもあります。
そのため、小さいうちから無理やりやめさせる必要はありません。
大切なのは、「指しゃぶりをしているかどうか」だけではなく、「何歳まで、どのくらいの時間、どのような吸い方をしているか」を見ることです。
【指しゃぶりは何歳までなら大丈夫?】
指しゃぶりは成長とともに自然に減っていくことが多く、2~3歳頃までは過度に心配する必要がない場合が多いです。
遊びや会話などに興味が広がるにつれて、日中の指しゃぶりは少しずつ減っていきます。
一方で、3歳を過ぎても頻繁に指を吸っている場合や、4~5歳頃になっても習慣として続いている場合には、歯並びや噛み合わせへの影響を確認していく必要があります。
特に、「寝ている間ずっと指を吸っている」「テレビを見ている間はいつも吸っている」「かなり強い力で指を吸っている」
といった場合には注意が必要です。
年齢だけで「大丈夫」「ダメ」と判断するのではなく、指しゃぶりの頻度や時間、強さ、現在の歯並びなどを総合的に見ることが大切です。
【指しゃぶりを続けると歯並びにどんな影響があるの?】
指しゃぶりが長期間続くと、指から歯やあごに継続的な力が加わります。
歯は弱い力でも長時間加わり続けることで少しずつ動く性質があるため、指しゃぶりが長く続くと歯並びや噛み合わせに影響することがあります。
代表的なのが**「開咬(かいこう)」**です。
開咬とは、奥歯を噛み合わせても上下の前歯が噛み合わず、前歯の間にすき間ができている状態です。
また、上の前歯が前方へ傾いて**出っ歯(上顎前突)**のようになったり、上あごの歯列が狭くなったりすることもあります。
噛み合わせが変化すると、見た目だけでなく、前歯で食べ物を噛み切りにくい、発音しにくいといった問題につながることもあります。
ただし、指しゃぶりをしているお子さま全員に同じ変化が起こるわけではありません。
指を吸う方向や力の強さ、時間、頻度、成長の状態などによって影響は異なります。

【指しゃぶりは「歯だけ」の問題ではない】
私たちが指しゃぶりを見る時には、歯並びだけを確認するわけではありません。
指しゃぶりが長く続いているお子さまでは、
・舌の位置や動かし方
・飲み込み方
・唇の閉じ方
・お口ポカン
・口呼吸
など、お口の機能についても確認することが大切です。
例えば、指しゃぶりによって上下の前歯にすき間ができると、飲み込む時に舌をそのすき間へ出す癖がついてしまうことがあります。
指しゃぶりをやめても舌を前へ出す癖が残っていると、その力によって歯並びや噛み合わせの改善を妨げてしまう場合があります。
そのため、「指を吸わなくなったから終わり」ではなく、その後のお口の使い方まで確認することが重要です。
【指しゃぶりの対処法】
保護者の方としては、歯並びへの影響を知ると、どうしても早くやめさせたくなると思います。
しかし、「また指吸ってる!」「もうお兄ちゃんなんだからやめなさい」
などと繰り返し叱ることが、必ずしも良い結果につながるとは限りません。
指しゃぶりは、お子さまにとって安心するための習慣になっていることがあります。
強く注意されることでストレスが増え、かえって隠れて指を吸ったり、寝る時の指しゃぶりが増えたりすることも考えられます。
まずは「どんな時に指を吸っているのか」を観察してみましょう。
眠たい時なのか、退屈な時なのか、不安になった時なのか。
指しゃぶりをする場面が分かると、対応方法も考えやすくなります。
【お家でできる対処法】
ある程度お話ができる年齢になったら、お子さま本人にも「そろそろ指しゃぶりを卒業してみようか」と伝えていきます。
大切なのは、いきなり完全にやめることを目標にしすぎないことです。
例えば、「まずはテレビを見ている時だけ指を吸わないようにしてみよう」
など、できそうなところから始めます。
指を吸わずに過ごせた時には、「今日は指を吸わずにできたね!」
と、できたことをしっかり褒めてあげることも大切です。
カレンダーにシールを貼ったり、目標を達成したらスタンプを押したりする方法も、お子さまによっては楽しみながら取り組めます。
また、寝る時だけ指しゃぶりが残っている場合には、寝る前に絵本を読む、手をつなぐ、ぬいぐるみを持つなど、指しゃぶり以外で安心できる習慣を作ってみるのも一つの方法です。
【やめられない時は歯医者さんに相談してください】
ご家庭だけで指しゃぶりをやめようとすると、どうしても保護者の方とお子さまの間で「やめなさい」「嫌だ」という関係になってしまうことがあります。
そんな時には、歯科医院を利用してください。
歯科医院で実際にお口の中を一緒に見ながら、
「今はこんな歯並びになっているよ」
「指しゃぶりを少しずつ卒業できるといいね」
と第三者からお話しすることで、お子さま自身が「やめてみようかな」と思えることもあります。
また、すでに歯並びや噛み合わせに影響が出ている場合には、指しゃぶりだけではなく、舌の位置や飲み込み方、お口周りの筋肉なども確認します。
必要に応じて、お口の機能を整えるトレーニングなどを検討することもあります。


当院ではお口の悪習癖の改善トレーニング装置としてオーラルスクリーンやプレオルソを使用しています。
【こんな場合は一度ご相談ください】
指しゃぶりについて、「何歳になったら絶対に受診しないといけない」という明確な線引きがあるわけではありません。
ただし、
・4~5歳になっても指しゃぶりが頻繁に続いている
・日中も長時間指を吸っている
・上下の前歯が噛み合わなくなってきた
・前歯が以前より出てきたように感じる
・お口がいつも開いている
・舌を前に出す癖がある
・発音や食べ方が気になる
といった場合には、一度歯科医院で確認してもらうことをおすすめします。
「矯正治療が必要なのかな?」と心配されるかもしれませんが、相談したからといってすぐに矯正治療を始めるわけではありません。
現在の状態を確認し、成長を見ながら適切なタイミングで対応していくことが大切です。
【まとめ】
指しゃぶりは乳幼児期には自然に見られる行動の一つで、小さい頃から無理にやめさせる必要はありません。
しかし、年齢が上がっても長時間・高頻度の指しゃぶりが続くと、出っ歯や開咬など、歯並びや噛み合わせに影響する可能性があります。
そして大切なのは、指しゃぶりだけを見るのではなく、舌の位置や飲み込み方、お口ポカン、口呼吸など、お口全体の機能を一緒に確認することです。
なかつじ矯正・小児歯科では、お子さまの歯並びだけではなく、お口の機能や成長発育も含めて診療しています。
「指しゃぶりがなかなかやめられない」
「指しゃぶりで歯並びが悪くなっていないか心配」
「何歳まで様子を見ていいのか分からない」
という保護者の方も、お気軽にご相談ください。

なかつじ矯正・小児歯科では、お子さまの歯並びや虫歯だけでなく、お子さまの指しゃぶりや歯並び、お口の癖についても診査・管理を行っています。
西宮市・西宮北口周辺で、お口でお困りごとがある方は、西宮北口なかつじ矯正・小児歯科までご相談ください。
なかつじ矯正・小児歯科
Tel:0798-65-6333
Web予約:http://www.haisyano489.ne.jp/nakatsuji/



